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豊中美術研究所 こども図画工作教室(児童画教室)

2003年 1月号
アトリエでのこどもたちの様子をご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
●金曜クラス●土曜クラス(文字色を分けています)

2003年1月

10日(金)
お正月や冬休みのお話をしながら絵の題材探しをしました。工作はこまの見本を用意していました。あつしくんは来るとさっさと準備を始めて大胆な筆使いで「バナナの絵」を1枚描き、続いてもう1枚描きました。「これはモノだよ」とヒントをくれますが何かわかりません。お友達も「かめ?」「ロボット?」など当てようといろんな名前を挙げてみますがどれもはずれです。あとでこっそり私にだけ「内緒やで、これはベーブレードや」とこっそり耳打ちしてくれました。本物より圧倒的に大きく迫力があります。その後、刀も作って、珍しく早くに創作活動はおしまいにしてしまいました。しゅんくんはこまを工作したあと、あつしくんの刀を見て同じように作り始めました。できあがるとふたりで世界を作って遊んでいました。まゆちゃんは絵を選択して描き始めました。太陽の中で育っている、ぶどう、りんごなどの果物の絵です。絵の具の量の調節だけを指導しました。こまの工作をした後は自由工作でうばぐるまを作り、人形も作りたいと言ってフェルトや布を使って工夫して作りました。いろんな素材の布に心惹かれたようです。ひかるちゃんはこまが気に入ったようで、いろんなデザインのものをたくさんつくりました。その後まゆちゃんと一緒にフェルトや布でお人形作りをしました。みかちゃんは今日から入会です。最初は緊張でからだがかちこちでしたが、時間がたつにつれて慣れてきてくれました。新しい絵の具セットを用意してきたので筆をおろしたり、用具の説明をしました。最初に描きやすいものをということで、まず、赤、青、黄のふうせんを描くことからはじめました。たっぷりと大きく描いたのでどんどん紙をつなげていきました。慣れるにしたがっておはなしもしてくれるようになったので、ふうせんを誰かにもたせてあげようということにして描きすすめていきました。うさぎ、ねこ、ねずみがふうせんを持った力作となりました。1番にはりきってやってきたきおかちゃんですが最初に黒い絵の具を出してしまったので、後からいくら他の色を混ぜても暗い色ができるばかりです。声かけはしてみましたが混ぜ続けるので様子を見ていました。画用紙にその色で筆をおろしてみましたが、気に入らなかったのかもうおしまいにする、といいます。半分に切ってレイアウトを変えたり、上下左右と画用紙をひっくりかえして何かに見立てることができないか、探っていきましたがどれも「だめ」という返事です。その間、目線がちらちらと、となりのみかちゃんのほうにいきます。みかちゃんのパレットにはきおかちゃんのもっていない色がたっぷりと出されています。みかちゃんの進み具合いから絵の具が余りそうだと感じたのでパレットに残っていたピンクとオレンジを一筆ずつ分けてもらいました。(みかちゃん、どうもありがとう)この色使ってみたい?ときおかちゃんに聞くとこくんとうなずきました。そして「お花をかく」といって描きだしました。さっき半分に切った残りの紙にも「お花だけ描くの」といって積極的に形も工夫して描きました。鮮やかなピンクとオレンジというのは混色では出せない色なので美しい色味に惹かれたんだろうと思います。ゆうりちゃんはお正月をキーワードにして何を描こうかと散々迷った末にお花をかくことにしました。きれいな色でデザイン的な画面構成で描いていきましたがちょっと時間が足りず次回に続きをすることにしました。


11日(土)
お正月の話では、かるたや、引きゴマなどお正月遊びをしたことやいっぱいお年玉をもらったことなどみんなたくさんお話してくれました。りょうちゃんと、まさきくんは絵を選択しました。何を描こうかと考えてりょうちゃんはこまを描くことに決めました。こまはきれいな色で描けたので、回っている雰囲気を出そうとバックの処理を考えながら描きました。その後こまの工作もしました。まさきくんは着物を着ている人を描くことにしました。おせち料理も描きました。絵の具を片付けてから鉛筆でもう1枚描きたいといいますので紙を渡しますと、ポケモンのキャラクターたちを描いていきました。個性的な線で力強く描いています。とても集中して描いていてりょうちゃんが声をかけても聞こえない程でした。時間をオーバーしても描き続け、結局続きは持って帰って描くことにしました。はるきくんはとても絶好調で、描きたいキャラクターが決まると構図を考えながらひとつひとつ丁寧に描き進めていきました。キャラクターでは影のつけ方をよく見て描きました。好きなステージを設定して、背景処理は色鉛筆によるグラデーション技法を用いました。時間がかかりましたが気に入った作品ができて本人も嬉しかったようです。「英語でサインをいれるわ」と丁寧に名前を入れました。こうきくんはなぜかとってもハイな感じでずーっと楽しそうにしていました。こまのデザインも考えて上手に作っていましたが、回さずに飛ばして遊んでいたのでどこかへいってしまいました。その後は紙を切ってちいさな鍵をつくりました。最後にもう一度こまを作りました。りゅういちくんはカードのキャラクターを描くことにしましたがあまりの難しさに何度もやめかけました。「大丈夫、じょうずだよ」と声をかけながら少しずつ進めていきました。この年齢では模写はとても難しいと思いますがよく見て描けています。色も丁寧に塗り時間を過ぎても描き続けていました。バックの処理だけ家ですることにしました。ななこちゃんはミルモのキャラクターたちが好きなものに囲まれたお正月の絵を描きました。字もたくさん書き込まれていて楽しい絵になりました。こまの工作もして、その後画用紙をはさみで切ってカードをたくさん作りました。何を描くのかなと思って見ていると、ねずみ、うし、とら、うま・・・と十二支を描いていました。時間がかかりましたが最後まで丁寧に描き上げて、「あー疲れた。いっぱい描いた。」と言っていました。なおき(N)くんはこまに興味を示し、見本のこまから発展させていろんな形のこまを作りました。色やデザインも凝っています。そのあと、画用紙と硬い紙が欲しいというので渡しますとすごろくゲームのようなものを作り始めました。お正月にゲームをして遊んだのかな?止まるところには「3つもどる」などの言葉が書かれていました。一生懸命作っていましたが時間がどうしても足りず持ち帰って作ることにしました。そして片付けたかと思ったらまた別の画用紙にウルトラマンの絵を描きだしていました。

24日(金)
きおかちゃんは新しい絵具を持ってきたのでさっそく使いました。混ぜるのが大好きで何色もの絵の具を次々とパレットの同じところに出していきます。そんなに混ぜたら濁っちゃうよと声をかけましたが「いいの。まぜるのが好きなの」というわけで、スモーキーな緑と紫ができました。何を描くか決められないのかできた絵の具をぽたぽたと画用紙の上に落として行き、しばらくすると塗りつぶして「おしまい」と言いました。そこで、ほかの子はテクテク人形を作っている子が多かったのでそれにひっかけて「テクテク人形を作ったらどんな道をおさんぽしたい?」から初めてお話を進めながらまず道を描き始めました。長い長い道ができたので「今日はどうやってここまできたの」と聞くと「おかあさんと自転車で来た」と言ったのでその絵を描くことにしました。自転車、おかあさん、自分、弟と順番に「自転車は何色かな、今日はどんな服を着てたかな、どんなくつをはいてたかな」と思い出しながら描きました。とても爽快な絵になりました。ゆりこちゃんはテクテク人形を作った後、画用紙になにやら大きなものを描いて持ってきて「これにひもをつけて」と言いました。なんだろうと思いながらつけてあげると、「これ、かめのこうら」と言っておもむろに甲羅をしょって床をずりずりと這い始めました。それを見ていたみんなは大喜びで、まゆちゃんは「あたしもつくる」と言って、甲羅を作りました。テクテク人形も作って他の自由工作もしていました。ゆりこちゃんは最後に絵の具で絵も描きました。果物とゆりこちゃんの自画像です。独特のくっきりした輪郭線のある面白い絵です。しゅんくんはとても元気にやってきて「きのうすごく絵がうまくかけてん」とお話してくれました。テクテク人形の見本を見つけて「これつくりたい」と言って一つ作りました。人形をわたらせる川と橋の絵も描きました。その後の自由工作ではヘリコプターをつくりました。色もきれいに塗れていて形もよくできていて感心しました。ゆうりちゃんは前回の続きの花の絵を仕上げました。バックの塗り方などいつも丁寧な作業です。テクテク人形を歩かせる舞台を先に描きましたが時間がなくなって人形は作れませんでした。なおきくん(T)はテクテク人形をひとつ作った後お散歩する道を描きました。茶色い太い道です。そして「てしまこうえんをかく。でもかけない。せんせいかいて」といいます。そこで公園でどの遊具が好きなのかを尋ねてみますと「すべりだい」と答えます。どのすべりだいかな、と聞くとアスレチック滑り台のことを言ってるようなので、その滑り台で遊ぶ様子を思い出させながら、1段1段頭の中で上りながら描いていくよう指導していきました。橋を渡ってまたちょっと上って、最後にスーと滑り降りました。とてもしっかりした筆致で描けました。
ひかるちゃんのテクテク人形の顔がとても個性的でみんなの注目を浴びていました。服にはとても悩み、時間をかけて選んでいました。その後花の絵を描きました。のびやかできれいな色の絵になりました。あつしくんは「ぼくは好きなもの作る」といって最初から自由工作をしました。時間をかけて作り上げたのはとても大きなてっぽうでした。絵も2枚描きました。1枚は「なにか自分でもわからへん、先生の頭にしよう。こっちはいのしし」と言ってました。

25日(土)
最初にやってきたのは、はるきくんと、こうきくんです。テクテク人形で話しかけるとこうきくんがすばやく反応してくれました。こうきくんが男の子役になり、わたしが犬役になると、川でおぼれかけていた犬を男の子が助けておうちで飼ってくれるようお母さんにお願いしに行くという話しが即興で作られていきました。こうきくんは、わたしとおはなしを続けながら舞台となる絵を描いていきました。そのうちやってきたお友達も面白そうに見ていてくれました。そのうちみんなの相手をし始めると自然にこうきくんはひとりで話を展開していきました。気がつくとアザラシ人形やカービー人形もできていて、舞台は画用紙3枚分に広がりインドという字が書いてあるのを見ておはなしの広がりを感じました。りゅういちくんもテクテク人形を作って舞台を描いていたのですが途中からこうきくんと共同制作という形になりお話を二人で展開しながら創作していました。りゅういちくんのも画用紙3枚分と大きく時間いっぱい創作に熱中していました。まさきくんは「絵を描きたい」というので画用紙を渡しますと、クレヨンで川のある風景をかきました。「これうさぎ、これ家」と教えてくれてその後トラのテクテク人形を作りました。すると「このとらはジャングルから動物園につれてこられたの」と言って動物園の絵を描き始めました。描いた絵の画面にトラをいれてお話遊びをしていました。今日が2回目のみかちゃんは振り替え出席です。知らないおともだちの中で、最初は緊張気味でしたが徐々に慣れてきました。りょうちゃんと並んで絵を描くことにしました。ふたりとも「何かいていいのかわからない」というので、後でお人形をつくれば遊べるように道を描いてみようかと誘ってみました。どんな道が好きかなと話しかけていくと二人とも好きな色で描いていきました。そして偶然に公園を描くことになりました。公園の中でどんな遊びが好きかなと話しかけていくとりょうちゃんはすべりだい、みかちゃんはブランコと答えて遊ぶ様子を思い出しながら描いていきました。その後りょうちゃんはすべりだいをすべるこどももしっかり描けました。ブランコと砂場も描きました。みかちゃんはブランコにのるうさぎを描いたあとなぜか横に大きな恐竜の卵を描きました。そして「たまごつくりたい」というので紙を丸めてたまご作りをしました。ななこちゃんはねずみのテクテク人形を作って、舞台となる絵を画用紙2枚分に細かく描いていました。おはなしが頭の中で展開されていて後半は、まさきくんや、なおき(N)くんともおしゃべりしながら創作していました。なおき(N)くんは「どうしようかな、なにつくろうかな」と長い間考えてちょっと小さめのテクテク人形をつくりました。おはなしを考えながら鉛筆で舞台を描いていきました。色を塗るところまではいかなかったので家で続きを描くことにしました。はるきくんはいつものように好きなキャラクターを描いていましたが「気に入らないからもう一度描きなおす」と言い一生懸命描いていました。色を塗る時間はありませんでしたが自分で考えた背景の中にキャラクターを構図を考えて描いていました。振り替え出席のゆりこちゃんは犬のテクテク人形を作り、前回お休みしててまだ作ってなかったこまを作りました。その後大きなまるい石を見せてくれました。とてもきれいで、すてきだねというと「これに絵を描く」と言ってマーカーで顔などを描いていました。

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