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豊中美術研究所 こども図画工作教室(児童画教室)

2003年 3月号
アトリエでのこどもたちの様子をご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
●金曜クラス●土曜クラス(文字色を分けています)

2003年3月

8日(土)
絵のモチーフはみかんです。そのまま見て描くのではなく、視点を替えて描くのがテーマです。まず、好きなみかんを選んでもらい皮をむきます。「むけないよ。」「どうやってむけばいいの?」「ぼく、むける」などいろんな声が飛び交います。「きれいにむける人はきれいにむいてね、きれいにむけなくてもどんな形でも良いからむいてみてね。どうすれば良いのかわからない人はお友達のむき方をよくみてね」と声掛けをしました。机の上にむいた皮を並べてぺたんこにします。そしてその皮を描きます。色は赤と黄色を混ぜて自分の気に入ったオレンジ色を作ります。出来上がったら今度は実を半分に輪切りにします。形をよく見て、上からでも横からでも好きなところから見て描きます。細かい表面の描写などは割り箸を使って描きました。工作はユーフォーです。ななこちゃんはむいた皮の形にハートを見つけて嬉しそうにそれから描きました。わりばしでの細かい描写も丁寧に描けました。工作もきれいに仕上がりました。ピカチュウの乗ったユーフォーです。ゆいちゃんははじめ「そんなのできないよー」と言っていましたが気に入ったオレンジ色ができたので調子よく描き進めていきました。へたはひとつだけのはずなのですがすべての皮にひとつずつへたを描き入れました。すべて丸ごとのみかんに見えますが、みかんらしく描きたいと思ったのでしょう。みかんを半分に切ると観察はしましたがあまりにおいしそうだったので全部食べてしまいました。ユーフォーも仕上げて後片付けもしてぴたりと4時半に終わりました。まさきくんは自信たっぷりにみかんをむいてくれました。へたや、表面の表現は白を選んで描きました。「せんせい、みてみて」と大きなみかんを一口で食べるところを見せてくれたり、「ぼく、ユーフォーみたことあるよ。テレビでまるこちゃんがのってた。」などいっぱいおはなししてくれました。りょうちゃんは自分でむいた形をよく見て描いていました。ナイフも上手に使いみかんを半分に切ることができました。ユーフォーの工作も順調に進めていました。飛ばすのはちょっと難しそうでした。こうきくんと、はるきくんは「みかんなんてかきたくなーい」と言っていましたが、みんなの様子を見ているうちにこうきくんが「まあ、すこしやったら描いてやってもいいか」と描き始めました。大きな筆致で形をよく捉えています。ユーフォーはとても気に入ったようで何度も飛ばして遊びました。「しばらく絵の具使ってないから、ちょっと中身が固まってないか見てみようか」と声かけすると、はるきくんもだんだん描く気になってきたようです。さすが4年生らしくへたが星型になっているところや半分に切ったみかんの中央にすこしいびつな形の空洞になっているところなど細かいところも観察できています。振り替え出席のまゆちゃんはみかんをお花のようにきれいにひとむきしました。実はナイフで切りましたが一房を取り出して描きました。その後前回の続きの温泉をこつこつと作り上げました。すばらしい岩風呂ができました。

14日(金)
土曜クラスと同じみかんのモチーフを用意していたのですが、ゆうりちゃんとひかるちゃんが前回のプールの続きをしたので、ゆりこちゃんもいっしょにしました。プールサイドの小物作りでひかるちゃんとゆりこちゃんは相談しながらいすや、テーブルを工夫しながら作りました。ゆうりちゃんは滑り台を作ることに決めて階段のデザインや高さを考えながら作りました。休憩所を作っている最中に時間が来てしまったのでおしまいとなりました。しゅんくんは刀を作りたいと言って金と銀2本の刀と、その2本を1度に収めるさやを作りました。仲良しのあつしくんが来ないのでそのことがとても気になっていました。後半はユーフォーを作りました。飛ばすのが最初少し難しかったのですが何度も練習して上手に飛ばせるようになりました。振り替え出席のりゅういちくんは「今日は工作しかやらへんでー」と言ってはいってきました。一応みかんも見せましたが心惹かれなかったようでユーフォーを作りました。出来上がるととても気に入ってユーフォーが着陸する得点付の着地場をつくり何度も遊びました。今日の出席はこの5人だけでのんびりムードでした。


22日(土)
白、赤、青、黄のみの絵の具を使用して「色の壁」を作りました。キャンバスの下地作りのようなものです。偶然の効果から感覚を刺激します。色を扱う経験を通して感覚的に色を操作できるようになると楽しくなるものです。みんな同じ色を出したはずなのにみんな違う色合いになります。水も筆も使わず様々な表情を見せる色にりゅういちくんは「わー、すごい。こんな色になった」と気に入ったらしく2枚作りました。乾かす間に工作の部屋作りにも積極的に取り組みました。色の壁にクレヨンで絵を描き、それを部屋の内装に使いました。りょうちゃんは濃い色の壁を作りました。仕上げにチューリップを描きました。工作の部屋もテーブルやいすを次々と作って休む暇なく屋根まで作り上げました。正樹君は「色の壁」を長い時間かけて作ってとても良い色合いになりました。そこに絵は描かずカップを貼り付けて作品を仕上げました。ゆいちゃんは緑っぽい感じに「色の壁」が仕上がったので花を描く事にしました。部屋作りでは、家具やカバーリングの模様も考えて作りました。お風呂の水には折り紙を使いました。屋根も取り付けとても大きく仕上がりました。ななこちゃんは出来上がったブルー系の「色の壁」にポケモンのキャラクターを描きいれました。工作の部屋も最初にこちらが設定していた折りたたみの部屋の特性を生かして作っていました。キッチンセットなど細かいものもつっていましたが、持って帰るときにはすべて自分で折りたたんでかばんに入れていました。なおきくん(N)は緑っぽく仕上がった「色の壁」には青りんごを描いて仕上げました。工作の部屋作りが楽しかったらしく最後まで細部にこだわって作っていました。振り替え出席のなおきくん(T)はさわやかな色合いの「色の壁」を作りました。これだけでも壁に飾るとすてきな抽象画です。そこに絵は描かず、新しい画用紙に自分の顔を描きました。口のところにコップをおいて「なおちゃんがお水のんでるとこ」と言っていました。あつしくんは紙の上で念入りに絵の具を混ぜてグレーっぽい「色の壁」を作った後自由工作をしました。ティッシュの箱をたくさんつなげて線路を表現したそうです。ラップの芯は新幹線に見立てて作りました。さらに、「絵が描きたい」というので画用紙を1枚渡すと大きなカブトムシの絵を描きました。最後に乾いた「色の壁」には船と海を描きました。

28日(金)
ゆうりちゃんとひかるちゃんはプールの続きより、新しいことがしたいというのできおかちゃんゆりちゃん、体験の子どもたち4人と共に「色の壁」を作りました。ひかるちゃんと、ゆりちゃんはもう1枚やりたいと言い2枚仕上げました。ゆりちゃんは乾く間におうち作りをしましたテーブルやいすも作りました。窓にはカーテンもかかっています。「色の壁」には1枚はりんごの絵、もう1枚はレモンを中心とした果物の絵を描きました。ゆうりちゃんとひかるちゃんのは乾かす時間が足りなかったので次回絵を描きます。きおかちゃんはおうち作りのために渡したダンボール紙に直接マーカーで絵を描きこんでいきました。生き生きした人物が描かれています。「色の壁」にはゲルマーカーでうさぎを描きました。あつしくんは絵を描きました。抽象画ですが、本人は「描きたかったから描いた。何かはわからない」と言っています。色作りがうまくセンスの良い色彩構成ができています。次に糸電話が作りたいというので紙コップと糸を渡しました。1回目に引っ張りすぎて糸が抜けてしまったので糸を折り返して2度セロテープで押さえると丈夫になることをアドバイスしました。出来上がった糸電話はとてもよく聞こえ、振り替え出席のなおきくん(N)やきおかちゃんのお母さんとお話ごっこしました。なおきくん(N)は、お休みしていて作っていなかったユーフォーを作りました。ななこちゃんに円盤の作り方を教えてもらい、発射台のほうは見本を見ながら自分で作りました。飛ばすのが最初難しそうでしたが、練習して上手になりました。「できるようになるとたのしいなー」と嬉しそうに何度も飛ばしていました。ななこちゃんはシルバニアのおうちを作りました。ダンボール紙、画用紙、折り紙などいろんな素材を組み合わせて作っていきました。今回はおりたたみでなくそのまま大きいものを作りました。

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