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美大受験講座 美術系大学・美術系高校を志望する高校生・中学生のための講座です。
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NO.1642   悩んでいます。  たい  2005/06/08
はじめまして。掲示板の内容にあっているかどうかわかりませんが悩みがあって書き込みました。昨年10月に仕事の都合で福岡県から上京しました。
今31歳の社会人です。今はインテリアエレメントの商品開発・デザイン・設計の仕事をしています。グラフィックデザイン・DTPデザイン・プロダクト意匠デザインの仕事を主に行ってきましたが今後の為にグラフィックデザインの基礎(色彩構成・デッサンなど)から勉強し直しています。ひとりでは
出来ないのでウェブで探した美大受験向けの美術教室で、事情を説明して受講しています。悩みというのは、指導内容・教室のやり方と自分の適性・個性とのずれを感じるという事です。
僕は34歳には地元に戻ってグラフィックデザイナーとしての再就職を果たしたいと考えています。自身の将来設計と親(自分が高校生の時に両親が離婚したので母親です)の世話とを含めた生活を始めたいからです。上京の理由は「地元で希望の職種に即戦力として就くには、それまでの経験に何かを足す
必要がある。また、パソコン・CGなどに惑わされずにきちんとしたグラフィックデザインの仕事を行うにはもう一度基礎からやり直す必要がある。」と強く感じたからです。今の職場は「これまでの経験の一部分を活かして、生活を支えるため」に選びました。
これまで全くグラフィックデザインの仕事から遠ざかっていた訳ではありません。パッケージデザイン・グラフィックデザイン・DTPデザインの経験が主ですが、商品開発と色彩提案を含めたプロダクト・カラーデザインの経験もあります。(一番クリエイティブな仕事だったと思います。)

ある程度経験もあると思いますし、また今後の目的もはっきりしていますが今通っている所ではどうにも「違和感」を感じてしまうんです。
そこは関東の有名美大の目標にしていて、学長・講師とも関東の美大出身です。現役美大生の講師も何人か居ます。僕の受験当時は現役で高校2・3年の時に地元で有名な美大専門予備校に通いました。学科も勉強していたので東京芸大や多摩・武蔵野美大といった所では無く、愛知県芸・京都市芸・金沢美工芸
などを目指していました。予備校の先生にもそう勧められました。校風や学生の雰囲気からもその方が良いだろうと、言われました。
多摩・武蔵野美大・東京造形などは学科は簡単でしたが実技はやはり受かりませんでした。
けれど愛知県芸受験ではセンター試験、一次実技と突破しましたが、両親の離婚や不安定な自分の精神状態から最後まで全力を尽くせず結果として滑り止めで合格した地方の総合大学内のデザイン科に入学しました。結果的にその選択が間違いだったと今でも後悔しています。その後社会人となり現在に至っています。
パソコン・CGなどに惑わされずにグラフィックデザインの基本を学び直す事は今後の為に絶対に必要だと思います。14年振りくらいの基礎の勉強なので感覚が鈍っていますが少しずつなれてきています。けれども「一流美大卒でも、大手デザイン会社での勤務経験も無い自分はデザインまがいの事をやって来た
、現役生よりも学力も能力も劣る人」と見なされ始め、たまに講師から揶揄される事もあり、関係の無いことで圧力を感じてしまって、学習が行き詰っています。
「作品が全てだからいちいち説明や反論をするな」というような感じです。

グラフィックデザインの学習に対して「多様性や人間的能力を重視する自分」と「関東の有名美大への入学に的を定めた、絵の見せ方を重視する教室」とで求める
ことと提供されることが、ずれているように思います。
私はグラフィックデザインと同じように一般教養も大事と考える方なので、また企業への受験でも作品以外に適正検査があることもあるので、高校生位までの5教科は暇を見て勉強しています。(英検でも2級を持っています。)でも、教室では「良い会社に勤めてもいない、デザイナーになりそびれた人」くらいに扱われ課題にしてもどこか偏った傾向を感じてしまい(受験当時の課題と比べても)、窮屈さを感じています。どこの大学卒とかこれまでの勤め先だとかは一切話してい
ません。
その教室での内容も大変為になる事はありますが、それだけでは今後の現実的な作品制作の計画が見えてこないだろう、と思っています。もっと多様な課題や出会
いが必要だと思います。昨年10月から8ヶ月ほど過ぎましたが、そろそろ学習計画を見直さなくてはと思っています。
今の教室に通い続けるか、別の方法を探すべきか悩んでいます。何としても数年後には「グラフィックデザイナー職でのUターン」を実現させたいと思うので、複雑な事情ですがどなたかアドバイスをお願いします。


NO.1644   Re: 悩んでいます。  Hima@豊中美研  2005/06/09
こんにちは、たいさん。

結論から先に書けば、それだけの経験がありながら予備校で学ぶこと(ひょっとしたら美大に進学することも)は今のたいさんには必要ないように感じます。
グラフィックデザインの仕事をするのにさほどの基礎はいりません。
いま、何ができるかがすべてです。すぐに仕事あるいは就職をさがされるべきでしょう。

自分でやっていながら言うのはおかしいですが予備校というのは「能力・才能のない生徒を(本来ならば手の届かないレベルの)大学に合格させたことを自慢しあう」ような世界です。力のある生徒を伸ばして合格させる話はあまり「手柄」にはなりません。当然のことだからです。
おのずから美術・デザイン一般とは底流にある意識や価値観が違うのですね。その場所で違う種類のものを期待しても返ってくるものは少ないでしょう。
その点をふまえて、もう一度予備校で言われたことを解釈しなおすと理解できることも多いかと思います。

NO.1645   ありがとうございます。  たい  2005/06/10
ご忠告、ありがとうございます。「Gデザインの実務に役立つ事」を望む自分と「美大への入学の為に指導する教室」とでは、与えられるものと求めるものとはどうしても違うんですね。今すぐに別の職場に移れない状況です。また、これまでのGデザインの仕事に行き詰まりを感じ、基礎力の不足を感じたので今の教室に通い始めました。出来る事なら、公募展への応募や作品の制作を通じて自分のGデザインをもう少ししっかりさせたいと思うのです。ただ、仕事を行いながらなのでなので
「これから自分がどうありたいのか」をしっかり考えて、自発的に制作・発表をしていかなければと思っています。私のこういう考えも、余計なことなのでしょうか?

NO.1646   Re: 悩んでいます。  Hima@豊中美研  2005/06/10
いえいえ余計だなんてとんでもない。

作品をつくる以外に伸びる方法はないのです。
「描いてから考える。描く前に考えてはいけない。」が基本でしょう。(これは受験も仕事も関係なしにいえること)
描きすぎて挫折した人はあまり見かけませんが、考えすぎて描けなくなった人はたくさん知っています。
簡単なことなのですが、人によってはなかなか難しいことなのですね。
頑張ってください。

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