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豊中美術研究所 こども図画工作教室(児童画教室)

2003年 5月号
アトリエでのこどもたちの様子をご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
●水曜クラス ●金曜クラス●土曜クラス(文字色を分けています)
2003年5月

9日(金)

工作見本は乗り物(電車、バスにも見える)です。紙のきれいな折り方を知ってもらうのが基本で、ポイントは車輪の作り方です。これを覚えればいろんな動く乗り物が作れます。とても簡単にスムーズに動くので遊ぶ時に嬉しくなります。本体の電車は三角で、実際とはかなり違いますがお客さんカードを入れると1枚で両面見える上、真ん中でちゃんと立ってくれます。電車本体のデザインや窓の形、お客さんカードには乗せる人、動物、荷物など考える要素が盛りだくさんです。時間があれば連結したり線路を作ったりといくらでも展開することが出きます。早くやってきたあさひちゃんはきおかちゃんが来るのを心待ちにしていました。きおかちゃんと並んでお母さんたちも一緒に楽しく作りました。あさひちゃんはいろんな絵をちりばめた電車本体にして、お客さんも丁寧に描きました。きおかちゃんのはお花でいっぱいの電車です。まゆちゃんは電車のデザインに凝っていました。片面に力を入れすぎてちょっと疲れたようでした。さえちゃんは本体を絵の具で塗りました。はさみを使うのが楽しくてどんどん切って大きな窓になりました。絵の具を使用したため乾きが遅かったのですが何とか車輪がついて完成しました。まほちゃんは説明を聞きながら黙々と作業を進めていきます。絵もじっくり考えて集中して描いていました。しゅんくんとあつしくんは1年生になってからパワフルです。カッターナイフやたけひごを持っているときは飛び乗ってきちゃだめと言うと聞いてくれます。「電車は三角より四角いのがいいよ」と言って作りかけましたが結局作らず、絵を描いてみる?と誘ってものってこず、二人が夢中になったのは積み木遊びでした。今までも積み木は置いてあったのですが二人が興味を見せたのは今回が初めてです。「なつかしいよなー」といいながら二人で夢中になって作っている様子や私に何度もちょっかいをかけてくる様子を見ていると、幼稚園と違い制約の多い学校の反動が出ているのかなと思うほどです。二人とも集中して創作する力は持っているのでしばらくすればまた落ち着くと思います。さやかちゃんは来るなり絵の具の用意をしていました。工作に誘ってみましたが、絵が描きたいというので画用紙を用意しました。1枚目はきれいな色でいろんな丸いかたまりを描いています。2枚目はマーカーでお友達などを描きました。大好きなとんかつの絵も描きました。手に絵の具をつけて絵の具の感触を確かめたりもしていました。おしゃべりも楽しくてみんなもさやかちゃんの言葉に笑みがこぼれます。さやかちゃんの見てまりんちゃんも絵が描きたくなりました。ライオンやお月様や虹などが画面いっぱいのファンタジックな絵を描きました。二人とも大好きな絵を描いて満足してから工作をしました。なんとか二人とも時間内に仕上げることができました。


10日(土)
工作見本は金曜クラスと同じく乗り物です。最初にやってきたノラちゃんは見本を見てすぐに作り始めました。のみこみが早く細かい作業も上手です。車体のデザインもカラフルに塗り分けていました。お客さんカードにもたくさんのかわいい乗客を描いていました。後から来た子達はノラちゃんのを見て刺激を受けたのか、どの子もいろんな色を使って車体を塗っていました。ノラちゃんは残った時間で山と川の絵を描きました。りょうちゃんはいつものペースでひとつひとつ丁寧な作業で作り上げていました。お客さんも誰にしようかとよく考えて描いていました。りゅういちくんとこうきくんは一生懸命車体の色を塗ったあと、ふたり並んでお客さんカードにキャラクターたちをたくさん描いていました。こうきくんのは油性ペンの裏移りが激しかったので裏にはもう1枚別に描いたのを貼ることにしました。ゆいちゃんは「一生懸命描きすぎて疲れちゃった」らしいのですが、早くに電車を作り上げました。残りの時間で今日もって帰るお母さんへのプレゼントチョコレートの絵にリボンをかける事にしました。リボン結びは難しいのですが、気に入ったようで何度か練習をしました。リボンは布をはさみで切って中央がはっきりとわかる形のものを用意しました。小さな子にはこのほうが中央がずれずに輪を作りやすいと思います。まさきくんは動物などが大好きでいろんな名前をよく知っています。乗客カードにもアラスカヒグマ、おおこうもり、トラ、わし、カラス、つばめなどを乗せてあげたとお話してくれました。だいきくんは保育園の遠足の帰りで疲れていたようです。最初は調子が出なかったのですがお母さんの励ましもあってそのうち絵を描き始めました。筆をくるくると回してとても器用に丸を描いていました。きれいな色の丸がたくさんかけました。電車は家で作ることにして材料を持って帰りました。はるきくんはトーン練習からはじめました。思ったより時間がかかり、モチーフはピーマンを用意していたのですがこちらを描く時間が足りなくなってしまいました。でもがんばって形をとり、よく観察していました。トーン練習は単調でしんどいかもしれませんが手で覚えていくより他はなく、美しいグラデーションを作ることに喜びを感じることができれば楽しいものとして取り組むことができます。なおきくん(T)はお休みでした。体験の方1名ありました。


14日(水)
もとかずくんとななこちゃんは見本の乗り物を見つけて大喜びです。ななこちゃんは「これ車だよ」と言って作り始めました。ポスカラマーカーを使って車体をおしゃれに飾っていきました。乗客カードには大好きなミルモたちを乗せました。もとかずくんは「ウルトラマンの電車にする」と張り切って作りました。お客さんはもちろんウルトラマンと怪獣です。作るのが早くてもう1台作りました。こちらにはうさぎが乗っています。2台できたので連結部分も作ってつなぎました。線路も作って時間いっぱい楽しみました。なおきくん(N)は絶好調でいつになく速いペースで作っていました。「これ阪急電車だから茶色にしよう」といって塗っていました。乗客カードには「マンションと家をのせよう。こっちには電車を乗せよう。」と、とてもスケールの大きい発想で描いていました。線路も作って「今日は全部完成させられるぞ」と嬉しそうでした。ゆうりちゃんは夜のイメージで星をちりばめた車両にしていました。とてもていねいに塗っていたので時間が足りなかったようです。お客さんは今度作ることにしました。ひかるちゃんは画材を選択するところから悩んでいて、迷ったあげくマーカーを選びました。細かな模様をゆっくりと描いていました。後半がんばってなんとか仕上げまで持っていくことができました。ゆうきくんは余白も生かしたかっこいい車両デザインをしていました。手先が器用なので車輪を丸く切ったり、という下準備からしました。乗客カードには図鑑を見ながら緻密にトラを描いていました。生き物をいっぱい飼っていたというお話もしてくれました。まいちゃんは黙々と集中して描いていました。車両のデザインだけで1時間も塗り続けていました。明るい色合いで楽しい車両になりました。とても丁寧な仕事をします。ゆりこちゃんはお休みでした。体験の方2名ありました。


23日(金)
絵画のモチーフにいちごを用意しました。果物屋さんで購入した摘みたてのいちごと、プランターに植えてあるいちご、地植のへびいちごの3種類です。プランターのものはピンクの花も咲いています。へびいちごは食べられませんが根っこから葉のつき方、茎の伸び方などが観察しやすいです。まゆちゃんはさわやかなグリーンを作って葉や茎を描きました。真っ赤ないちごを鳥が食べに来たところです。その後、あつしくんが使っていた金色のポスターカラーが使いたいというので出してあげると夕日の絵を描きました。さえちゃんは新しく買ってもらった絵の具が嬉しかったのかパレットにあふれるほどの絵の具を出していました。ただひたすら塗ることが楽しいようで、いちごは特に意識して描きませんでした。時間いっぱい3枚の画用紙に描きました。しゅんくんは「字を書きたい」というのでコピー用紙を渡しました。1年生になっていろんな字を習うのが楽しいのでしょうか。漢字や数字も書いて見せてくれたので「名前は書ける?」と聞くときれいな字ですらすらと書いて見せてくれました。その後ウォーミングアップに2枚絵の具で絵を描いたあと、鉛筆とマーカーでロボットを描きました。途中で出来上がりと見せてくれましたがおなかが空白になっていたので、もう少しがんばって考えて描くと良いねと言うともう終わりだから考えるのはイヤと言っていました。けれどいつのまにかまた描き始めていてとてもかっこいいデザインのロボットになりました。あつしくんは最初はいちごを意識して赤色で描いていましたが、そのうち青になり、緑になり、最終的にはおたまじゃくしの絵になりました。置いてあった金と銀のポスターカラーを見つけて「これ使いたい」と言うので出してあげると岩を描きました。最後にたっぷりのきれいな色の水色を作って水を描きました。まほちゃんは大きないちごを3こ画面いっぱいに描きました。つぶつぶを先に描いてしまい、後から実の色を塗るのは大変宗でした。茎や葉も描きリズミカルな絵になりました。その後クレヨンでお母さんと虹の絵を描きました。残った時間で工作のケーキ作りもしました。おいしそうな赤いいちごケーキを作りました。さやかちゃんはいろんな色を出してまるいいちごを描いていきました。その後マーカーでたくさんの人の顔を描きました。終わる頃になってケーキを作ると言うのであわてて作りました。時間がなかったのでいちごは見本のものを使いました。まりんちゃんはいろんな色を使っていちごの実、葉、茎を伸びやかな線で表現していきました。画面いっぱい使って元気な絵になりました。その後マーカーで「おかあさんとまりんちゃん」の絵を描きました。髪型の特徴をよく捉えています。ケーキ作りは「大きいのを作る」と、がんばっていました。少しずつ作り方を説明すると「ひとりでできる」と、積極的に取り組んでいました。きおかちゃんは丁寧に大きないちごを描いていきました。2つのいちごを茎でつないだのでそこからさらに茎を伸ばしていこうと誘ってみたのですが「もう終わり」となってしまいました。3分の1ほど空白となってしまいましたが反対側には人の絵を描きました。残った時間で工作のケーキも作りました。いちごののったチョコレートケーキにしました。あさひちゃんはたくさんのいちごを優しい色合いで描いていきました。摘みたていちごなのでいちごのへたの上に茎も残っていてそれをよく見て描き、ぜんぶのいちごをつないでいきました。いちごのたねは筆の後ろを使って表現していきました。それぞれの形の面白さが生きた絵になりました。工作のケーキはチョコレートケーキにしました。いちご作りは今日のクラスの子はどの子もはさみを扱うのが難しいようでした。生クリームの綿をボンドでつけるのは簡単なので楽しんでできたと思います。りょうたくんは時間に間に合わなかったのでせっかく来てくれたのに何もできませんでした。他の日に振り替えとなりました。

24日(土)
昨日と同じいちごのモチーフですが、プランターのいちごの花が散ってしまいほとんどない状態でした。りょうちゃんはまず大きくいちごを二つ描き、茎や葉の様子をよく見て描いていきました。最後にいちご摘みに来た女の子を描きました。振り替え出席のゆりこちゃんも同じような速いペースでいちごの絵を描いていきました。花は想像して描いていきました。ふたりは工作のケーキ作りを一緒にしました。りょうちゃんは生クリームたっぷりのホワイトケーキを作りました。いちごの赤がいっそう引き立っています。ゆりこちゃんは大好きなチョコレートケーキにして大きないちごを作ってのせました。りゅういちくんと、こうきくんはいちごには心惹かれず、ケーキ作りも興味がないようでした。材料のあるところを教えて「好きなものを創っていいよ」と声掛けをしましたがなかなかやりたいことが見つかりませんでした。画用紙をあげると、ふたりでカービーのキャラクターを描き始めおおいに盛り上がっていました。そこから発展させようとキャラクターに色を塗ることやステージを描く事を提案してみましたが気が乗らなかたようです。なぜか「わごむをちょうだい」と言うので渡すとセロテープでつなぎ始めました。そこでわごむとわごむをつないでいく方法を説明しました。はじめは二人ともなかなかできませんでしたが。何度か練習してつなげるようになると面白くなったらしく「これ、(時間)最後までつなごう」と言ってほんとにずっとつないでいました。まさきくんは最初「きょうはなんにもしたくなーい」と言って着ていたスモックも脱いでしまいました。みんな様子を見ていて、しばらくして自分で用意を始めて絵を描き出しました。お友達と話しているうちに教室の隅にある階段の上には何があるのかが話題になり、「あそこにはおばけがすんでいるんだよ」と私が言うとみんなそれがとても気に入ったようでしばらくおばけのはなしが続きました。まさきくんは「どくいちごだーおばけいちごだー」といいながら大きないちごを描きました。だいきくんは「たつまきだー。ここはかじでーす」と一人でしゃべりながら絵を描きました。「もう1枚紙ちょうだい」と言うので渡すと今度は淡い色合いで抽象画っぽい絵を描きました。水を多く含みすぎて盛り上がった絵の具のところを横にして流れて交じり合う様子を興味深く見ていました。3枚目は恐竜が描きたいといって描き始めると、横にいたまさきくんは恐竜が大好きなので次から次と恐竜の名前をあげてだいきくんに教えてあげていました。まさきくんも恐竜の絵を描きました。はるきくんはモチーフ置き場にあった、ゲームのコントローラーの箱を見つけてこれを描くことに決めました。箱の印刷は無視して4面見えるところを大きく捉えて4つのトーンで描き分けることを説明しました。真っ黒のところと真っ白のところが極端にあるので描きやすいほうだと思いましたが、長い線を引くのは難しく、また真っ黒のところは力を入れすぎてしまうのでかなり疲れたようです。もう限界というほどがんばったので「終わりにして休んでいいよ」と言ったのですが「画用紙ちょうだい」というので渡すとキャラクターの絵を一生懸命描いていました。絵の好きなはるきくんにとっては好きなキャラクターを描くのが休むことと同じなんだなと思いました。ノラちゃんは丁寧に色を作っていちごをたくさん描きました。上のほうに描いたので画用紙をつないで画面を大きくして葉の様子を観察しながら描きました。お花は散ってしまっていたので描きにくかったのですが、きれいなピンク色を作れたので想像して描き入れました。時間いっぱい集中してがんばった力作です。とてもさわやかな絵に仕上がりました。

28日(水)
いちごのモチーフを見て、なおき(N)くんは「わー、ぼくいちごだいすき」と言ってさっそく絵を描く準備に入りました。大きないちごをたくさん描いて、まだ赤くなっていないいちごの種は緑色だと言うことを発見して描いていました。残った時間でゆうりちゃんに折り紙を教えてもらいました。ゆうきくんは前回のトラの絵の続きからしました。動物図鑑を見ながら繊細な鉛筆画に色鉛筆で着彩しました。そのあといちごを描きました。水彩の特性を生かした微妙な色加減がうまく出ています。よく観察して描けました。「いちご狩りに行ったことあるよ」とお話もよくしてくれます。もとかずくんはゆうきくんの様子を見て「もっくんもほんをみる」と言うので別の動物図鑑を渡しました。かえるのページが気に入ってかえるがいちごを食べているところを描きました。そしてもう一枚は大きないちごを描きました。残った時間で前回作った乗り物を作りました。今回のは新幹線でお客さんは電車にしました。描きたいもの作りたいものがどんどんあふれ出てくるといった感じです。ななこちゃんは黙々と夢中になっていちごの絵を描いていました。色作りもうまく、自然の中に育っているいちごのみずみずしい感じがよく表現された絵になりました。細部まで細かくよく観察しています。余白はピンクの鳥が食べに来ているところにしました。鳥は7羽も描きました。楽しそうな明るい絵です。ゆりこちゃんは前回していなかった乗り物作りをしました。部品から作り、車体のデザインもカラフルに描けました。お客さんカードは2枚作りました。残った時間で折り紙で亀を作りました。ひかるちゃんはとても大きないちごをひとつ描きました。画用紙を2枚つなげて茎や葉を描きました。へたの部分をよく観察して、ひかるちゃん独特の表現ができています。残った時間でゆりこちゃんに教えてもらって亀や池を作りました。ゆうりちゃんは前回の続きのお客さんカードを描き上げました。その後は折り紙でやっこさんやしゅりけんなどを作り、おともだちにも教えてあげていました。まいちゃんは大きく二ついちごを描きました。種は筆のおしりを使って表現しました。画用紙を2枚つなげて茎や葉を描いていきました。元気な絵になりました。振り替え出席のりょうたくんは大きな真っ赤ないちごを描きました。上手にかけて嬉しくてよりいっそう本物みたいに見せるため切り抜いていい?と聞きにきました。いいよと言うと、はさみで上手に切っていきました。その後工作の乗り物を作り始めると「そうだ。僕が乗れるくらいの大きなのを作りたい」とアイデアがどんどんと出てきます。人が乗れるほどのものが作れる材料を用意していなかったので、今日は我慢してもらって小さい乗り物になりました。


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