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豊中美術研究所 こども図画工作教室(児童画教室)

2004年3月号
『アトリエだより』はアトリエでのこどもたちの様子を
ご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
2004年3月
【3月前半の課題】
春の気配を感じる3月です。絵画の課題は「春キャベツ」です。大きな丸ごとのキャベツの重さを感じてもらい、においを嗅ぎます。広い葉の面と葉脈の線に、面白さを感じ取ってもらえればと思っています。工作は「どきどきゲーム」です。割り箸を抜いていくと輪ゴムの仕掛けが外れてボカンと頭に新聞紙の棒があたる、というどきどきするゲームです。


10日(水) 
全員が工作に興味を持ち、かわいそうな?キャベツは誰にも見てもらえませんでした。キャベツには次回また登場してもらいます。ゆうきくんは説明を聞くのももどかしく、自分で材料を揃えて作り始めました。棒の先の球の部分をモンスターボールにしたり、本体のデザインの絵を描いたり、工夫を凝らして作りました。もとかずくんも張り切って始めました。新聞で棒を作ったり、割り箸を平行に刺す位置を決めるのが難しいので手伝いました。できたもので遊び始めると、外れの割り箸は自分で抜いて、最後に残った「あたり」を私に引かせては「わーい、あたった」と喜んでいました。「帰ったらおねえちゃんにもやってあげよう」と言っていました。きおかちゃんは新聞紙で棒を作るのを何度か失敗しながらも巻きました。小さい子は新聞を硬く巻いていくのも一苦労の仕事です。割り箸の刺す位置を絵の具でつけていく方法を教えると、半分は自分でもつけました。工程の多い工作でしたが最後までがんばって作りました。ななみちゃんは棒のデザインに凝って作りました。テープの表面に加工してあって作りにくかったので時間がかかってしまいました。今日中に作ってもって帰りたいということで後半は私も手伝いました。仕掛けの原理はわかったと思いますので、家でもまた工夫をして遊んでもらえたらと思います。ゆうりちゃんは学校で作ったという万華鏡のお話をしてくれて、「あ、そうだ。ラップの芯、ちょうだい」と言い、自由工作を始めました。模様入りテープをきれいに貼り、セロハンを使用した「覗き棒」を作りました。その後「ワイヤーとビーズをちょうだい」というので渡すと、きれいなアクセサリーのようなものを作っていました。ゆりこちゃんはゆうりちゃんの様子をずっと見ていて同じように自由工作をしました。「ワイヤーを三本組み合わせるのが難しい」と助けを求めにきました。やって見せながら説明したのですがなかなか思い通りに行かないらしく何度も「やって」と言いにきました。なおき(N)くんはポケモンの本を持ってきてキャラクターの絵を描きました。みんなの様子を見ていてゆうりちゃんたちの自由工作に興味を持ったようです。ワイヤーにビーズを通すのが気に入ったようでした。

12日(金)
一番にやってきたみずきちゃんは、まほちゃんと一緒に工作をしました。「どきどきゲーム」は工程が多いので時間はかかりましたが二人ともしっかりと作れました。今日はまほちゃんの妹ちほちゃんも体験で参加していました。まほちゃんはお姉さんらしく絵の具の用意をしてあげていました。さえちゃんと、すみれちゃんはキャベツの課題から始めました。葉っぱの色を青と黄色の混色で作り、葉脈を観察して描きました。すみれちゃんは描くのが早く、その後、お姫様の絵を2枚描きました。アクセサリーやドレスなども丁寧に考えて描きました。しゅんくんとりょうたろうくんはくっつくとけんかになってしまうのに、なぜかすぐにお互いよっていきます。遊びのひとつかなと思いながらも何回も引き離しました。しゅんくんは前回の続きでミイラのキーホルダーを仕上げた後、魔法の鍵をワイヤーで作りました。りょうたろうくんは、玉を最初に作り、きれいにキラキラテープを巻きました。新聞紙で棒を作るのが難しく3回やり直しましたが気に入らないのでめげてしまっていました。「いっしょにやろう」と言っても「もういいの」としゅんくんのやることに興味を持って、二人の世界にはいってしまいました。まゆ(K)ちゃんは自由工作でレジを作りました。細かいところまでよく工夫された大作です。あつしくんはゴジラ作りに没頭していました。顔の厚みが気に入らず何度もやり直し、顔だけ別に作って後でくっつけることにしました。次回は仕上げられるかな。

13日(土)
こうきくん、だいきくん、ひろゆきくん、ひさたかくんはキャベツを持ったり、お話したりした後、「どきどきゲーム」に興味を持って工作を始めました。こうきくん、ひろゆきくんは定規で線を引き、平行を意識して穴を開けました。ハンマーの部分にこだわりデザインしました。だいきくんとひさたかくんはゆたかな想像力で工夫を加えて作りました。うまくいかない部分など作りながら改良を加えて最終的にはみんなうまくできました。ふきちゃんはキャベツの課題をしました。青と黄色の混色でキャベツの色を作りました。葉脈の観察もしっかりして太いところ細いところを意識して筆を変えて描きました。図鑑で調べてキャベツの好きなモンシロチョウのお話もしました。小さな黄色の卵と幼虫の絵も描きました。2枚目はクレヨンで描きました。

【3月後半の課題】
「ちょうちょう」がテーマです。とても素敵な標本を校区の公民分館長さんからいただきました。本物の標本を見て「美しいなー」と感じて絵にしてもらえれば嬉しいと思っています。キャベツ、菜の花も用意していました。工作は「とびだすちょうちょう」です。仕掛け部分は単純なのですが、テクニックがいるので小さい子には難しいでしょう。紙を2枚つなげること、屏風折をする、の2点をポイントにしています。羽のデザインは個人の創造性を発揮してもらえるところです。


24日(水)
どの子もきれいな蝶に「わーすごい」と興味津々でしばらく鑑賞しました。工作も人気で、飛び出すのが面白く何度も遊んでから作り始めました。もとかずくんとなおきくんは標本のあまりのすばらしさに「このちょう、ほしい」といいます。でもあげられないので「ごめんね」というと、なんともとかずくんは自分で「標本箱入りちょうちょう」を作ってしまいました。全部一人で考え材料も集めて作ったことに感心しました。美しい蝶はクレヨンで描きはさみで切って、箱の中にいれ、「透明の紙ちょうだい」と、プラ板でガラスの表現までリアルに仕上げました。なおきくんは、みんなの様子を一通り見てから、振り替え出席のあつしくんのクラフトワイヤーのゴジラに心引かれたようです。本を見ながらどのゴジラにしようかと考えすぎて時間がたってしまいました。胴体部分だけ少しできたところなので次回続きをします。あつしくんは「目」の表現に悩み、何度もやり直して納得のいくゴジラに仕上げました。ゆうきくんはアゲハチョウをよく観察して描きました。色をつけ画用紙の上のほうに描いたので、絵としての画面を作るため風景や人間の手を描きました。次回色をつけます。ひかるちゃんは見本から材料を想像して、集めて作りました。2個作りました。ゆりこちゃんは材料のモールが気に入って自由工作を楽しんでから、見本のものを作りました。ひかるちゃんに教えてもらいながら作っていました。ななみちゃんはデザインに凝って時間をかけて作りました。丁寧で美しく仕上がっています。振り替え出席のけんすけくんは材料を自分で集め自動車工場を作りました。トラックも作りました。形や素材にこだわりがあり、自分の主張をきっぱりと言う頼もしさがあります。トラックは「立たせたいのに立たない」と助けを求めてきたので左右のバランスを取るようにと説明しながら手伝いました。見本の「飛び出すちょうちょう」も作りました。屏風折は一つ一つ私の説明を聞きながら自分で折りました。1回ずつひっくり返すのが面白かったようで、笑いながら折っていました。模様のシール貼りは楽しんでやっていました。仕掛け部分は手伝いました。ゆうりちゃんは材料のモールを編んで「これ、何かの首輪にしたいナー」と発想が広がり、ハムスターの人形作りが始まりました。大きさや、素材選びにもこだわり、帽子や飾りなど小物も作りました。糸と針を使わず、輪ゴム、モールでパーツを接続していきました。続きは次回に持ち越します。

26日(金)
1番にやってきたしゅんくんはあつしくんがお休みだと知るとちょっとがっかりしていました。工作見本に興味を示して作りました。仕掛け部分のところも「こんなの簡単だ」と作っていました。りょうたろうくんが来ると待ってましたとばかり、関わっていました。りょうたろうくんは「絵を描きたい」と絵の具の用意をしました。一つ一つの色の置き方が丁寧で美しい色彩構成になっています。後半はふたりで工作をしながら遊んでいましたが、時々ほかの子の制作の邪魔をするので、たびたび引き離しました。もう少し広ければいいのですが狭いところなのでがまんもしてもらわなければなりません。まほちゃんは工作を選択しました。屏風折は上手にできました。丁寧な作業で美しく仕上がりました。絵は描きたくないというのでデカルコマニー技法を教えると興味を持って取り組んでいました。さえちゃんは工作から始めましたが途中で「絵の具をしたい」と、気が変わりキャベツの絵を1枚と、蝶の絵を1枚描きました蝶は白い紙に白い蝶を描いたので「絵の具で色をつけて見る?」と誘ってみましたが「これでいいの」ということでした。その後また工作の続きをして仕上げました。屏風折はちょっと難しかったようです。まゆちゃん(K)はキャベツを描きました。微妙な違いの緑色を数色使い、味わいのある、おいしそうなキャベツの絵になりました。すみれちゃんは工作から始めました。屏風折に苦戦していましたが何とかできました。シール貼りは途中で疲れてしまいましたが、がんばりました。その後「オーロラ姫」の絵を1枚「家族写真」の絵を1枚描きました。自分とお父さんとお母さんの3人が写っているところです。写真フレームをぴかぴかのテープで表現しました。制作しながら反対側にいるけんすけくんが気になるのか時々「けんすけくーん」と叫んで手を振ってコミュニケーションをとっていました。けんすけくんは「海の消防車(消防艇)」を自由工作しました。セロハンなど自分の気に入った素材を見つけて持ってきて積極的に制作していました。

27日(土)
3時前まで4月からの新入会の方のプレ体験講座をしていたので始まりがちょっとごたごたとしていました。りゅういちくん、だいきくん、ひろゆきくん、ひさたかくんは工作を選択して「飛び出すちょう」を作りました。屏風折のところでそれぞれ戸惑っていましたが何とか仕上がりました。りゅういちくんは前回休んでいたのでそのときの課題「どきどきゲーム」も作りました。新聞を丸めて棒を作ったり、千枚通しで穴をあけたりと大変な作業がありましたが根気よく作りました。だいきくんは「飛び出す蝶」の工作で、シール貼りが面白かったようです。本体のデザインもさなぎとお花の表現を自分なりによく考えて丁寧に作られています。ひろゆきくんは仕掛けの部分が理解しにくかったようですが蝶の羽のデザインは楽しかったようです。後半、ワイヤーで竜などを作りました。独創的で面白い作品ができました。ひさたかくんは仕掛けの部分が難しかったので一緒に作りました。アイデアが豊富で、好きな材料で楽器や、セロハンを使った自由工作をしました。蝶のデカルコマニーもしました。こうきくんは「飛び出す蝶」の工作材料を使って独自の創作に取り組んでいました。画用紙を何枚も使ってふしぎな形の立体作品をいくつも作っていました。ひとみちゃんは「夜の海」の絵を描きました。黒色だけで描いていくのでどうなることかと思っていると他の色も出して魚なども表現していました。独特の色使いですが夜のムードとともに生き物の息づかいも感じられる絵です。絵のお話もよくしてくれます。りゅういちくんの作品を見て同じものが作りたいというので材料の箱を選び作りました。穴を開けるのは2つだけでいいというので少なくしました。落ちてくる棒に興味があったようで、これを「自動的に動くようにしたい」というので一緒に考えました。自分の気持ちを正直に表現できるのでそれを大事にしてあげたいと思っています。振り替え出席のきおかちゃんは蝶を描き始めましたが「もう、めんどうくさい」といい、手形押しを始めたので一緒に蝶の羽を数えたり、表現方法をいろいろ変えたりしました。筆で描くより手で描きたいというので手形を蝶の羽に見立てたもの、折り紙を蝶の形に切った貼り絵、デカルコマニーで作った蝶の3パターンを画面の中に表現しました。そのうちの二つは触覚部分にモールを使いました。

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