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美大受験講座 美術系大学・美術系高校を志望する高校生・中学生のための講座です。
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NO.2576   美大対策について  sai  2007/01/03
はじめまして。saiと申します。
突然なのですが現在私は専門のデザイン科に通っております。
しかしながら自分の欲しいスキルを学べそうにないことから就職などの将来的なところに危機感を感じやはり美大にいかなくてはと思っております。(志望する職業はイラストレーターで会社に入社し、将来的にフリーランスで働くつもりです)
描写力をもっと強めていろんなものを描けた方が仕事がもらえるだろうし、自分自身あまりデザイン系の人間じゃないなと思っているのでファイン系(油絵、日本画)の受験を考えております。
とはいうもののデッサンは殆どやったことがないので困ってます。私の実家そのものが東京の専門学校に私を通わせてる時点で相当負荷がかかっているので私大や予備校はまず無理だと思われます。(バイトはやっていますが生活費で給料は消えてゆくのでゆとりはありません)
それで苦肉の策として現在通学中の専門学校にあるファイン科の先生に師事しようかと考えています。(芸大出の先生もおりますからそういう意味では予備校いらずかもしれません)
とはいえ面識も殆どない私が師事出来るかは不安で仕方がありません。一応非常勤の先生なのですが作家活動やらなにやらとやっているかもしれないし私個人が受験をしたいがために喜んで引き受けてくださるとは思いません。
金銭的に予備校が無理であるとすれば師事するしかないと考えたのですが最悪専門学校を止めて田舎に帰って田舎で対策できればと思ったのですが調べる限り対策出来る環境がないようです。
このまま専門学校の就職活動が始まってしまっても私にとって理想とすべき就職はできなくなってしまいます。
だから私としては無謀ではありますが今年一年で芸大合格を絶対にしなければならないと考えています。
実家で親と話し合ってもお金がないので中々話は進展しません。
一体どうすればいいでしょうか?

また、もし予備校を利用しないで対策をするとなったら具体的にどのような環境が必要になるのでしょうか?

長文になり失礼しました。

NO.2577   Re: 美大対策について  Hima@豊中美研  2007/01/04
saiさん、こんにちは。

私からアドバイスできることは限られています。
saiさんの作品、才能や性格、あるいは意欲の強さ(や内容)によって違ってくるからです。
一般論(普通のこと)として言えるのは

○今の専門学校(デザイン科)を卒業すること
○国公立の芸大進学は独学ではほとんど可能性はない

といったことくらいです。(平凡な解答ですみません)

ただし「例外」はいくらでもあります。
でもそれを言い出すと、極論ですが芸大に行かないでも立派な画家やイラストレーターになった人もたくさんいるのだから芸大などに進学する必要はないとも言えますね。

NO.2578   Re: 美大対策について  sai  2007/01/04
なるほど。
つまり誰かに師事してそこから受かるという可能性は殆どないと考えるべきという事でしょうか?(予備校の講師経験がある人がいるのですが。その人は芸大卒ではありません。パリの美大卒です)

NO.2579   Re: 美大対策について  sai  2007/01/04
あと、予備校の講師はどういう意味で利用価値があるのでしょうか?(少々悪い言い方になりますね。気分を悪くしたらすみませんm(__)m)
浪人して同じ専門学校に入った友達から話を聞く限りだと予備校の先生は殆ど教える事はなく精神論を話すぐらいだと言い、結局は自分で体得するしかないということでした。
私自身予備校に行ったことがないので具体的にどのような「指導」があり講師自体が本当に必要があるのかというところに引っかかっているのです。結局のところ自分で入試の分析をしつつ(予備校の分析している冊子を入手できそうであれば入手しネットを利用するなど様々な手段はあると思います)
学校の先生などに作品を作る毎にこまめに講評をしてもらいこれからの対策を話し合うとか。
結局のところ講師というのは結果的に講評をし、弱点などのアドバイスをし生徒に対して指針を示すのが役割だと思っているので、このように学校の先生を利用すればいいのではないかと思ってます。予算が合うかわかりませんがこれと平行して季節ごとにある予備校の講習にできるだけ通うという風にすればどうにかなるのではないかと考えております。

予備校は一般的に「モチーフが揃っている、参考作例などがある、大学の入試傾向の研究に強い、集団でやることで競争心が生まれ技術向上に役立つ、少数指導による弱点対策や今後の指針を決めやすい」などのメリットがあるといわれています。
とはいえこの中で講師がどのような指導をしているかは予備校によって異なりはするでしょうが具体的な役割そのものは何処の予備校でもあまり変わりないように思います。
そこで管理人さんにお聞きしたいのですが「具体的に予備校講師は生徒に対してどのようなメリットをもたらしているのでしょうか」?
前々から疑問に思っていて仕方がなかったのです。
他の学校の現状は把握してないと思うのでもしよろしければ
豊中美術研究所を例にお話いただければ幸いです。
それでは失礼いたします。

NO.2580   Re: 美大対策について  Hima@豊中美研  2007/01/04
>そこで管理人さんにお聞きしたいのですが「具体的に予備校講師は生徒に対してどのようなメリットをもたらしているのでしょうか」?

これも個人差があって一概には言えないのですが、「モチーフが揃っている、参考作例などがある、大学の入試傾向の研究に強い、集団でやることで競争心が生まれ技術向上に役立つ、少数指導による弱点対策や今後の指針を決めやすい」と解答(だいたいそれで正しいのでしょう)をすでにお書きになっていますね。

NO.2581   Re: 美大対策について  sai  2007/01/04
では、さらにお聞きするのですが予備校講師の経験のある専門学校講師に個人的に指導をしてもらい、前述どおり自分なりに研究をする。このようなことで予備校の代用にならないでしょうか?(ちなみに私が通っている専門学校は近くにある予備校と姉妹校です。メリットがあるかはよくわかりませんがとりあえず記述しておきます。)

NO.2582   Re: 美大対策について  Hima@豊中美研  2007/01/05
私はここでは一般論としての解答しかできません。
美大受験の実績のある予備校やアトリエで学ばれるのがいいでしょう。

教える者、教えられる者の個人的資質あるいは相性などがありますので
「予備校講師の経験のある専門学校講師に個人的に指導」をしてもらうのが
正しい選択なのかどうかの判断材料が私にはないのです。

「激しい腹痛がするのですが、病院に行かないでも治せるでしょうか?」と質問された
医師が「大丈夫、病院に行かずに治せます」と答えられるはずがないでしょう?
「すぐに救急車を呼んで病院に行ってください」としかお答えできないわけですね。

NO.2583   Re: 美大対策について  sai  2007/01/05
なるほど。もっともな回答ありがとうございます。
確かに答えるには難しいものではあると思いました。
しかしながら丁寧な回答を頂き大変ありがたいです。
とりあえず頭を痛ませる難題ではありますが自分で何とか考えて見ます。
アドバイスありがとうございました。

NO.2584   Re: 美大対策について  Hima@豊中美研  2007/01/06
いろいろ勉強の方法はあると思いますので、自分に一番合ったやり方を見つけてください。
よろしければこのサイト(デッサン講座)もご利用くださいね。
ご健闘をお祈りします。

NO.2586   Re: 美大対策について  通りすがり。  2007/01/14
横レスですが、美術関係者としての意見を一言。

一般の大学の場合、大手予備校の分析による偏差値、あるいは大学発表の合格最低点というものがあります。
受験生は、この数値をクリアし、また到達することを目標に勉強できます。

その方法として、大手予備校のカリスマ講師の授業を受ける、
少人数制の予備校(塾)でしっかり勉強する、
あるいは家庭教師をつけて、個別指導を受ける、という方法があり、
どれを選択するかは、各人の性格、適性などによって変わってきます。

しかし、要は、自分自身の学力が目標とする偏差値に到達し、過去問を解いた時に、
合格最低点をクリアできれば、合格できる可能性が高い、と判断できます。
ですから、合格とは他人との競争ではなく、むしろ自身の絶対的な学力の充実にあるわけです。

では、芸大入試はどうでしょう。
saiさんは東京芸大の油画、日本画志望とお見受けしましたが、
合格するために、「何を目標に」「何に基準を定めて」いますか。
一般大学のように「偏差値」などありません。「合格最低点」もありません。

そのような状況の中で、芸大の油画なら1800人中の上位60人に入らなければ合格できないわけです。
どのような絵を描けば、その60人に入れるか、今、自分が描いている絵が、果たしてその中に入るレベルなのか、
個人の先生に師事していくことで、その答えを見いだすのは大変困難(むしろ不可能)でしょう。

自分の描いた絵を講評してもらい、手を入れてもらう、
それだけで、一体、どれほどのことが身に付くでしょう。

英語や数学なら、この方法で指導されることでも有効です。
なぜなら、客観的な数字(偏差値)で到達すべき目標が示されており、
ここまで到達すればOKというものがあるからです。

美術の場合、合格の基準・目標とするものに、数字によるデータはありません。
参考になるのは、過去の合格者の残した作品だけ、といっても過言ではないでしょう。

自分の描いた絵が、過去の合格者の力と比較して、どの程度なのか、
そこに、合格への基準を見いだすしかないわけです。

芸大受験生が大手予備校に通うのも、そのためなのです。
より多くの参考作品を目にし、何人もの合格者を出した先生に教わり、
自身の力を過去の合格者のレベルにまで持っていく、
それが最も有効な方法なのです。

また、他の受験生の描いた絵が講評されるのを聞き、
そこに、自身の制作のヒントを見いだすことも大切です。

学科の勉強とは異なり、自分一人でできることに大きな限界のある芸大受験には、
予備校での勉強は欠かせない、というのが私の考えです。



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