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『アトリエだより』はアトリエでのこどもたちの様子を
ご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
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2006年01月
【1月前半課題】
今年は戌年なので、「犬」をテーマにしました。犬は子どもにとって身近な動物ですね。触ったことがある子も多いのではないでしょうか。アトリエには犬はいないので、図鑑や写真集を見て、どの犬を作るか決めました。毛並みは毛糸で表現し、背景は「犬が遊んでいるところ」をイメージして描きます。最後に二つを貼りあわせ、作品に仕上げます。
4日(水曜1,3)
どの犬にしようかと、本を見ながら、わいわいがやがやとにぎやかでした。ようへいくんはみんなの様子を見たり、「うまくかけない」と描いては消し、なかなか調子が乗らない様子でした。「じゃあ、顔の形だけ描いてみて」「次は耳をつけてあげよう」と順に描く場所を指定していくとあっという間にかけました。オレンジ色の毛糸を貼って、背景の絵はマーカーで描きました。一番にできて大満足。振り替え出席のりょうくんは「犬の絵は難しいなあ」というので、顔だけ作ろうねと誘いました。顔を一生懸命描いて、毛糸を貼りました。背景の絵は絵の具で、「洞窟」を描きました。暗いところ、光の当たっているところを意識して、描きました。かおるくんは、スッスッと自分のイメージで犬を仕上げました。毛糸を貼るのは大変そうでしたが、がんばっていました。絵の具で描くのは楽しいようで、どの色をどの場所におくか考えながら、描いていました。ゆうりちゃんは丁寧に下書きをして、毛糸を貼っていきました。大変そうでしたが、出来上がりは、ポメラニアンの特徴をよく捉えていて、いいものができました。ひかるちゃんと、しんごくんは同じ犬をモデルにしました。二人とも、イメージどおりにいかないらしく、なんども描いては消し、毛糸を貼っては、取って、また貼りなおし、を繰り返していました。ひかるちゃんはラストスパートして、完成させました。毛糸で作ったボールもアクセントになってかわいいですね。しんごくんはやっとのことで犬を仕上げました。背景はまた今度描くことにしました。
11日(水2、4)
もとかずくんは、「アンモナイト」がマイブームのようで、まずアンモナイトの絵を描きました。海にいるということ場所も想定して、背景を描きました。自由工作でもアンモナイトを、大きいのと、小さいのを一匹ずつ作りました。色も形態も明るくおおらかなイメージで、時間いっぱい、創作していました。なおきくんは犬は描きたくないと言い、工作の本を見て、ずーっと悩んでいました。ようやく、図鑑の中からミミズトカゲを選び、毛糸で表現することにしました。カラフルな色使いで、元気な絵になりました。りょうくんとりょうたろうくんはお休み中の課題、「はしご車」を作りました。りょうくんは、仕掛け部分にクリップを使うと、クリップに興味が移り、長くつなげることに夢中になりました。時間が足りなくなったので、車輪なしの、車にしました。仕掛けはうまくいきました。りょうたろうくんは、こつこつと作り、フロント部分に塩ビ板をはめたり、ドアも作りました。りょうきくんは図鑑の犬の仲間のところを見て「きつね」をモチーフにしました。しっかり鉛筆で形を捉え、フェルトと毛糸を貼っていきました。背景は次回描きます。ともやくんは「ぼくは柴犬とチワワが好き」とお話してくれました。白い毛糸を丁寧に貼っていました。少し、時間が足りなかったので、家に持ち帰ってすることにしました。ひでのりくんは自由工作で、不思議なものを作りました。空き箱や糸など様々な素材を使っています。後半かまぼこ板で竹とんぼを作ろうとしていましたが、無理だと分かると、板に穴をあけることに夢中になりました。クリップのネックレスも作り、迎えに来たお母さんにプレゼントしていました。振り替え出席のすみれちゃんは、犬を画用紙に大きく描き、フェルトで、目、鼻、口、足のつめなどを表現し、毛糸も根気よく貼りました。背景の森はマーカーで描きました。たいちくんはじっくり考えながら作っていました。顔から少しずつ仕上げました。あと少し時間がなかったので、家ですることにしました。
13日(金)
かなたくんは「犬じゃないのがいいなあ」と図鑑をしばらく眺め、カエルをモチーフにすることに決めました。「お父さんは、かえるが苦手だから驚かそうー」と描き始めました。うまく形を捉えています。マーカーで彩色しました。画用紙を2枚つなぎスケールの大きな絵になりました。まきちゃんはマルチーズを選びました。形を取るのは難しそうでしたが、顔、胴体、足と、順に描きました。毛糸は上手に貼れました。マーカーで背景を描き、さわやかな絵になりました。だいき(H)くんとえりちゃんは、最初は犬なんて描けないよ、といった感じでしたが、私の話しをよく聞いて、顔、胴体、足と順に仕上がっていきました。目、鼻、などはフェルトで、体は毛糸をそれぞれ好きな色を選び貼りました。背景にだいきくん(H)はたけのこ山と川を描きました。しっかりした筆致です。えりちゃんはきれいな色を数種作り、塗りました。色のハーモニーが素敵な絵です。まほちゃん、ちほちゃん、みづきちゃんは並んで犬の絵を作りました。まほちゃんはポメラニアンが好きといっていました。毛糸を貼るのが予想以上に大変で時間がかかりましたが、背景もマーカーで描きました。最後にピンクの服を着せました。ちほちゃんは形がなかなか気に入らず、何度も消しては描いていました。毛糸を貼るのは結構早く、みんなに追いつきました。みづきちゃんも順調に作っていき、最後に、緑の服をきせました。背景はマーカーで描きました。
14日(土)
りゅういちくんは工作の本から、「ぐらぐら迷路」を選びました。犬は嫌いだそうです。1cmの方眼用紙を自分で作成しました。迷路のコースを練って、ダンボールを貼り付けていくという作業を黙々とやっていました。コースに合うビーズを選んで完成しました。根気の要る仕事がよくできました。こうきくん(上)は工作の本から、以前作った弓矢を選びました。今回は前よりも上手にできたようで、みんなの注目の的でした。だいき(U)くんとこうきくん(浦)は自由に絵を描きたいといい、時々ひろゆきくんも交じって大いに盛り上がっていました。こうきくん(浦)の発想を元に話が発展していき、「ブータマン」の世界が展開していました。友達と交流しながら、生きた絵の世界が白い画面にたち現れる様子を羨望のまなざしで見守っていました。鉛筆から、マーカーに画材を変えることを勧めただけですがなかなかおもしろい絵になりました。だいきくん(U)はブータマンの世界で遊びながら、自分のヘビの絵をじっくりと描き進めました。誠実に描けていて好感が持てます。ほぼ終わる頃から、こうきくん(上)の弓矢を作りたいと始めました。時間がかかりましたが、仕上げました。ひろゆきくんは犬の絵をじっくり、ゆっくり作りました。濃密に貼った毛糸からは温かさが伝わってきます。ひとみちゃん(M)は犬の絵を作りました。両面テープを剥がしたり、フェルトを切ったりして着実にイメージどおりに仕上げていきました。背景はカラフルできれいです。タッチがすばらしい、ひとみワールド全開の絵になりました。ひとみちゃん(Y)も犬の絵を作りました。細かい作業も1人でこなし、丁寧に作りました。背景も明るくさわやかに描けました。振り替え出席のそうたくんは画用紙に展開図を描いて、立方体を作り、細かな細工をして複雑な立体造形をしていました。それが何なのかは秘密なんだそうです。振り替え出席のだいきくん(H)はびっくり箱をひとつ作り、昨日と同じ課題をしました。昨日の絵は犬じゃなく雪だるまなんだそうです。犬の絵を描いて、ピンクの毛糸を貼り、背景は絵の具で描きました。絵の具が好きで、上手に色を作っていました。今日は時間が来ても残っていた子が多かったので、だいきくん(H)もダンボールで、的を作りました。「先生、丸描いて」と言いに来ましたが、「1人で描いてみてごらん」というと上手に描き、数字も書いていました。お気に入りの的ができたようです。
【1月後半課題】
絵は「ヒヤシンスのスケッチ」です。成長する様子を見てほしいので花が咲くまで続けたいと思います。工作は韓国のすごろく「ユンノリ」です。お正月あそびの定番のすごろくも、お隣の国のものということで目新しさがあります。ルールーも簡単でおもしろいので是非ご家族皆さんで遊んでください。こどもたちにはルールの説明書をお渡ししています。
18日(水1,3)
ヒヤシンスの球根をスケッチするよというと「えーっ難しそう」の声が。でも、「5分でいいよ。色も塗らなくていいからね。描けたら工作しようね」というと、みんな参加してくれました。ゆりこちゃんはスケッチを丁寧にしました。ユンノリはコマの絵のデザインをよく考えていました。ともひろくんは「早く工作したいのにー」といいながら、ぱぱっと10秒ほどで「はいできた!」とスケッチを仕上げました。その後、前回の車をアレンジしてバイクを作りました。途中からユンノリ作りに参加しました。ゆうりちゃんは「どっちの球根にしようかなー」とこだわりながら丁寧にスケッチしました。ユンノリはコマもユツ(サイコロ代わりの棒)も丁寧に色を塗りました。できてからゆりこちゃんとゲームを楽しみました。ひかるちゃんはゆっくりとスケッチをしました。ユンノリはボードの丸の色に迷ってしまい、時間がかかりました。しんごくんはスケッチを始めるとしばらくして「失敗した」と、やり直しました。鉛筆で下書きせずに、直接スケッチペンで描くことに抵抗があったようです。失敗を恐れずに多少間違ってもどんどん描いていくほうが生き生きした線が描ける様になります。失敗してもまた紙をあげるから思い切って描いていくようにというと、気をとりなおして描いていました。工作はひでのりくんのたこ作りを見て、「ぼくもする。」とやり始めました。でも、思い通りにいかなかったのか途中でやめて、ユンノリを作り始めました。他の子の作業に興味があるので、なかなか自分の手は進まないようでした。ようへいくんは、スケッチは「えー。こんなん描くの?」といいながらも、すらすらっと描いて「はい、できた。」ともってきました。ユンノリも、線を引くこと、紙を丸く切ること、糊で貼ること、コマのデザインを考えること、木の棒をサンドペーパーで磨くことなど、様々な要素を楽しみながら、作っていました。小さいけれど、周りの状況をしっかり見ていて、「お兄ちゃん、しゃべらんかったらいいのにナー」とつぶやいていました。こうすけくんは「スケッチするの?ぜったいにしなあかんの?」といいながらも「5分でいいんだよ」というと「じゃあ、やってみようかなー」と描きました。ユンノリは、張り切って作り始め、ボードの丸の色をどうしようかと悩み、ペースが落ちてきました。何とか作り、そうたくんとゲームをしました。ひでのりくんは、スケッチをしたあと、「たこが作りたいから、大きなビニールと糸がほしい」と言い、ひとりで作り始めました。その後もラップの芯を二つ台にして、かまぼこ板を置き、キリで穴をあけたり、小さな穴に糸を通したりと、器用な手つきで、次々と自分のイメージするものを作り出していきました。ユンノリは「家で作れるから」と説明書だけを持って帰りました。そうたくんは丁寧にスケッチをしました。ユンノリはボードの丸の色にも凝って作っていました。
25日(水2,4)
今日のクラスの子どもたちも、ヒヤシンスのスケッチを全員しました。「絵を描く」となると身構えてしまう子も「5分だけね」の声に、気楽に描けたようです。以下はスケッチの後の様子です。もとかずくんは作業が早く、ユンノリを作ってさらに、虫たちや虫かごも作りました。ともひろくんに影響されてペットボトルジュースも作りました。カルピスソーダの空き容器に白い絵の具でジュースを作ると、みんなから、「本物みたいで間違えそうー」の声が上がりました。いろんな色を混ぜてジュースの色はどんどん変化していきました。なおきくんはりょうきくんとおしゃべりを楽しみながらユンノリを作りました。作った後、遊ぶのも楽しみました。りょうきくんは前回の続きで犬の絵を(前回はたしかきつねと聞いていたのだけど・・・)仕上げました。岩の上に立ち、りりしい感じが素敵です。りょうくんはユンノリを作りました、割り箸をサンドペーパーで磨いたり、線を引いたり、紙を丸く切ったりと工程の多い工作ですが、がんばって作っていました。りょうたろうくんはユンノリを作り、ルールを覚えるために少し遊びました。その後、自由工作でビー玉ゲームを作りました。ラップの芯をうまく利用して、穴を開けて作りました。振り替え出席の、ゆりこちゃんは学校の先生へのプレゼントに「千羽鶴を作るの」と折り紙を4等分して、切ってせっせと1時間、鶴を折り続けていました。ともひろくんは「ペットボトルちょうだい」と言うので、渡すと、パステルを削り色水を作り出しました。もとかずくんが同じものを作り出すと、ふたりは競って、絵の具を混ぜ、色の変化を楽しんでいました。絵も一枚描きました。「クワガタと、きつねが森の中で戦っているところ」だそうです。1人体験の方、いました。
27日(金)
ヒヤシンスの球根を描くことに戸惑いながらもみんな参加してくれました。成長する様子をみんなで見守りたいと思っています。工作のユンノリは工程が多いので疲れた子もいたようです。すみれちゃんはきれいに色を塗り分けて、作りました。たいちくんは作業が早く一番にできたので、私と遊びながらルールを覚えていきました。次にだいきくん(H)ができたので途中から二人で、そしてえりちゃんが加わってと、だんだん増えて遊びました。色を塗ったり、丸印を貼ったりと、単純な作業ですが、時間がかかりました。かなたくんは線の引き方を何度も練習しました。カッターを使う時のことも考慮して、上から下に線を引くということを基本にしています。まず、姿勢を正す。定規を上の点、下の点に合わせておく。定規を左手(左利きの子は右手)でしっかり押さえる。その時左手が定規からはみ出ないように気をつける。右手に鉛筆を持ち、定規に沿わせて線を引く。次の線を引く時は、紙を動かして、上から下へ引けるように角度を調整する。これらのことがスムーズにできるようになると、線を引く、カッターナイフで切ることが楽しくなります。小さい子は左手で押さえるということが難しいようです。握力もそれなりに要ります。定規に添わせるというのも意外と難しいようです。何度も経験することで覚えていってくれると思います。まきちゃんはヒヤシンスとしばらくにらめっこしてから描き始めました。どこから描こうかと考えていたのかもしれません。ユンノリも黙々とがんばって作っていました。体験の方2名いました。
28日(土)
りゅういちくん、こうきくん(上)は早く工作がしたくて、ササッとスケッチを済ませました。りゅういちくんは工作はお手の物で、一時間くらいで仕上げてしまいました。こうきくん(上)は説明がなかなか理解できず、りゅういちくんに助けてもらいながら、作りました。ひとみ(Y)ちゃんはスケッチもユンノリも早くにできたので、ひとみ(Y)ちゃんのお母さんと、りゅういちくんの3人でゲームをしました。ひろゆきくんもがんばって、スケッチもして、ユンノリも作りました。ひとみ(M)ちゃんは絵を描くのが大好きなんですが、決められたことをするのがいやみたいで、スケッチはいやだなーとしぶしぶ描いていました。それで、ストレスがたまったのか、「私は絵を描きたいの!」とユンノリは作らず、画用紙に、絵を描きました。白いお母さん猫と子猫たちです。画材は色鉛筆とパステルを使いました。表情も柔らかくほのぼのした感じがいいですね。絵が大好きっていう気持ちが伝わってきます。スケッチは5分ほどだから我慢してね。次に描いた時に、あれ、前と違うなと、発見してくれればいいと思っています。ほのかちゃんはスケッチもユンノリ作りも順調に仕上げました。かのんちゃんは「えーできないよー」と難しく感じていたようですが、線を引いたり、どこに印を貼るのかなど一緒に進めて行きました。だいき(U)君はスケッチは興味があるようで描きましたが、ユンノリは興味がないようで「他のをする」と工作の材料を探しに行きました、いろんな材料を出しては戻し、結局「恐竜ツリ」を作りました。クリップのついた竿で、恐竜についた輪ゴムを引っ掛けてつります。全部出来上がらないうちに、みんなの注目の的となり、やらせて、やらせてと行列ができました。こうき(U)くんは思わず「ぼくのやのにー」と叫んでいました。作っている途中にもまわりに貼ってある鉛筆デッサンに興味があるようで、「これなんでかいてあんの?」「こんなん、ほんまに鉛筆でかけんの?」と質問していました。終わる頃になり、「描きたい」と言うので紙コップを鉛筆デッサンしました。形をとるのも自分の目で、「ここおかしい」「もうちょっと、ここは長いと思う」確かめながら描いていました。光の当たり方の説明をして、影を描いていきました。途中まででしたが、興味があるなら続けてやっていきましょう。
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