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『アトリエだより』はアトリエでのこどもたちの様子を
ご家庭にお知らせするため毎月1回発行している教室通信です。
(Web公開用に記事を再編集してあります)
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2006年10月
【10月前半の課題】
絵画は「柿」がモチーフです。柿色を作り、形の特徴をよく見ます。、大きなへたがポイントです。工作は大型の輪投げです。絵画に取り組む子が少ないので、色をたっぷりと塗る快感を味わってもらいたいと思い、大きな箱を用意しました。絵の具は大量に使うため、増量剤にもなるボンドを足して、絵具を作ります。皮膜が強くなるので、ピンの位置を変えるのにもこの絵具のほうが破れにくくなります。ピンに折り紙を貼る時は、背比べをして、余った部分を折ってから、缶に貼ります。小さな子はそれだけでも大変な作業です。輪は新聞紙を細く巻いてから、輪にします。ビニールテープを巻けばカラフルな輪になります。これも小さな子は「細く巻く」というのが難関です。太く巻いてしまった場合はテープで止めてから、ギュウッギュウッとねじって細くします。できあがったらみんなで遊ぶと楽しいですね。
4日(水1,3)
Hくん、K1くんはペットボトルに、興味を示し、水をいれ、マーカーとティッシュで、色水を作りました。後半は竹を削って弓矢を作っていました。カッターナイフで、少しずつ薄く削りました。Y1ちゃん、Hちゃんは「柿」を描きました。よく観察して、色は混色し、忠実に出せています。へたと、実の大きさの関係が見えていなかったので、実際に測り、考えている以上にへたは大きいということを納得してから描きました。Y2ちゃん、Tくん、K2くん、Nちゃん、Aちゃんは輪投げを作りました。
11日(水2、4)
やってきた子から、輪投げのゲームをしましたが、男の子たちは、輪投げというより缶倒し競争のようにして激しく遊んでいました。Rくんは絵具は嫌でクレヨンで絵が描きたいというので紙を渡しました。最初は恐竜。それから次々とかいて、4枚目は星座の絵を描きました。振り替え出席のMくんは自由工作で巨大なビー玉ゲームのコースを作りました。振り替え出席のHちゃんは前回の柿の続きです。へたの細かい観察をして描き、絵にしまりが出ました。バックもオレンジを基調にして水墨画風ににじみの効果をだして描きました。2枚目は観葉植物を描きました。Kちゃん、Aちゃん、Sちゃん、Tくんは輪投げを作りました。絵具を選び、大きいので、ひざの上に乗せたり、くるくる回しながら描いたり、工夫して塗っていました。ピンはみんなペットボトルを選びました。Sちゃんはピンに色を塗らず新聞を丸めて顔を作り、人形のピンにしました。髪の毛を毛糸で作り始めると、「ア、そうだ。図書館で本借りて、ポンポン作りたかったんだ。」とポンポン作りが始まりました。最初は堅く巻きすぎて、毛糸が手から抜けず失敗。次は手首のほうまで巻いてしまったので、これも抜けず、失敗。3度目はうまくいきました。輪投げ作りは途中で、止まってしまいましたが、ポンポンが作れるようになって嬉しそうでした。Tくんはペットボトルにマーカーで顔を描いたりサイドにフードをつけたり、工夫していました。振り替え出席のYちゃんはピンの色をまた、数本塗りなおしましました。
13日(金)
Kくんはひとつの柿をみて、画面上に5個配置し、構図を作りました。柿色もうまく出せています。バックは緑色でにじみの効果を出して塗りました。Aくんは思い通りの色を作るのに、混ぜているうちに濁ってきましたが、がんばっていました。4つほど描いて余白にKくんの名前を書いたので、どうして?と聞くと、「あー、間違えた!自分の名前を書いたつもりなのに」と言い、同じ色で塗りつぶして消していました。Mちゃんは「柿」をふたつ描きました。へたが小さくなったので、よく観察して、へたの形をもう一度書き直しました。バックに黄色を選び元気な絵になりました。Eちゃんは輪投げから作りました。小さい身体で、自分くらいの大きさの箱を塗りました。折り紙も上手に貼れました。後半は柿の絵も描きました。大きくおいしそうに描けたので、帰ったら、すぐ貼れるよう、色画用紙の台紙を貼りました。Tくんは輪投げを作りました。大好きな黒の絵具で、塗りました。すぐに疲れるので、休憩を多く取りながらも自分の手で作っていけるように励ましながら、進めていきました。
14日(土)
Kくんは工作の本から輪ゴムの力を利用したおもちゃを作りました。とてもうまくできて、よく飛びます。的は箱に絵具を塗って作りました。Dくんは前から描いてる絵の続きを描きました。鉛筆だけでどんどん描いていきます。もう長いこと描いているのでいつ仕上がるの?と聞くと「100枚描くねん!」だそうです。Hちゃんは輪投げを作りました。順調に仕上げていき、輪も2つ作りました。残った時間で怖い布人形を作りました。リバーシブルで不気味な顔なので、ハロウィンにはピッタリだねと盛り上がっていました。Kちゃんは「柿、おいしそうだなあ、食べたいなあ」と言うので、描いたら食べてもいいよと言うと「えー、ほんと!じゃあ、描こう」と2つ描きました。へたをトマトのように描くので、もう一度よく見てみようと誘い、へたのつき方を観察しました。後半、ペットボトルにキラキラテープを貼ってお人形を作りました。Hちゃんは輪投げを作りました。水色で色を塗り、海みたいだ〜。と魚やわかめの絵を描きました。ピンにはプルトップを入れて音がなるようにしました。それを箱の中で寝かせて転がすと、ザザーンと海の音がします。輪投げもできる、海のおもちゃができました。Tくんは箱に色を塗って、「これ、輪投げにしなくてもいい?ビー玉迷路にしたいんだけど・・・」ということで、絵具が乾くあいだに、画用紙におばけなどを鉛筆で細かく描いていました。Aちゃんは大好きなピンク色を丁寧に塗りました。ピンにはきらきらテープの細いタイプのものをきっちりと貼っていくので、とても時間がかかっていました。振り替え出席のSくんは輪投げ作りで紫色に箱を塗り宇宙の絵を描きました。ピンに点数も書きました。色合いもよくかっこいい輪投げセットができました。Mちゃんも、工作でバーミリオンの色を塗りました。ガムテープもひとりで切ることができて、しっかり力があります。黙々と集中して作っていました。
【10月後半の課題】
絵画の課題は「かぼちゃ」。半分に割ったかぼちゃは皮の色と実の色の対比、種の形状の面白さが楽しいモチーフです。工作の課題は「ハロウィーンのしかけのあるおもちゃ」です。日本にも定着してきたハロウィーンパーティーに因みました。針金をペンチで曲げて、仕掛けを作るので小さい子は私といっしょに作ります。小さい子にはあまり縁のない、ペンチという道具や針金という素材に触れることで、道具を正しく使うことによって、危険なものでなく便利なものだいう認識を持ってもらえればと思っています。
18日(水1,3)
Yちゃんは「柿」の絵を仕上げました。よく観察して繊細に描けています。バックは美しく塗れて、絵が明るくなりました。Hちゃんは観葉植物の続きです。光と影を意識して、描きました。立体感が出て、存在感が増しました。K1くんは課題の工作をしました。ハロウィンでなく、大好きなカブトムシを描きました。後半はかぼちゃをマーカーで描きました。皮、実、種を意識して、おもしろい線で表現しました。K2くんは「今日は課題をするっておかあさんと約束してん・・・」と始めました。作り出すと、集中して凝ったデザインで作っていました。残った時間で自由工作も楽しみました。Hくんは自由工作をしました。糸の動力を使った、風車のようなおもちゃで、かなり大きいものです。出来上がると、みんなの注目を集めていました。NちゃんとAちゃんは並んで課題の工作をしました。最初の色は薄かったので、塗り直しました。Nちゃんは濃い黄色、Aちゃんは黒にしました。二回目は自分でできる!と、ボンドと絵具の調合を自分たちでしていました。Mくんは自由工作を選択して、最初はビー玉ゲームのコース、続いて椅子を作りました。もう少し強度を持たせたほうがいいかと思い、アドバイスすると「これは、ぼく一人が座れたらいいから。実験したから大丈夫!」と手を休めずどんどんとすごい勢いで作っていて、頼もしく感じます。年齢があがり、理論的に説明することが上手になってきました。振り替え出席のEちゃんは課題の工作をしました。針金の仕掛けはいっしょに作りました。ハロウィンのおばけでなくオリジナルのキャラクターを描きました。独創性があって楽しいですね。後半はかぼちゃの絵も描きました。
25日(水)
Kちゃんは前回の続きで輪投げの続きです。ピンの一本の色が気入らないので塗りなおしました。Rくんとは気が合い、ずーっとおしゃべりしながら作っていました。ふたりとも、針金をどちらに曲げれば見本どおりにできるのか途中から混乱してきたので、一緒に少しずつ曲げていきました。Kちゃんはゾンビの絵を描き、それが、あまりに怖くてみんなから人気がありました。Sちゃんは「紙粘土ちょうだい!」と元気にやってきました。あいにく粘土を用意していなかったので、簡易紙粘土を作ることにしました。新聞紙をちぎり、水とボンドを少し入れ、よくかき混ぜます。これで出来上がり。この、紙粘土をよく絞り、適当な大きさの別の新聞紙でくるむようにして、好きな形に整えていきます。最後に、半紙を固めのボンド水に浸しながら、貼って補強していきます。Sちゃんはオリジナルキャラクターを作りました。T1くんは何色を塗るか、どんなキャラクターにするか、迷いながら作っていました。ペンチの扱いは難しそうでしたが、がんばって曲げていました。Sくんはペンチの扱いも上手で、この調子なら30分もあればできてしまうなあ、と思ってみていました。ロケットの絵も描いて、最後につなぐ段になると、しかけの動きに興味を示し、じっくり見たり、動きの観察を始めました。時間をかけて宇宙船のような物体を作り、平面のロケットの代わりに取り付けました。Aちゃんは課題の工作はペンチは一緒に使いました。かぼちゃの絵も描きました。実の詰まったところから、描き始め、種の部屋、種を観察しながら描きました。振り替え出席のYちゃんは輪投げの続きをしてから、今日の課題の工作をしました。紫色で塗りましたが、透けるので、白を混ぜて不透明感を出しました。絵を色鉛筆ですごく丁寧に描いたので、時間はかかりましたが力作です。振り替え出席のT2くんは目打ちで穴をあけたり、ペンチも積極的に使っていました。曲げる方向は難しいので、少しずつ一緒に曲げていきました。おばけの絵もユーモラスに描けました。
27日(金)
Mちゃんはかぼちゃの実、種、皮の色をよく見て色作りました。形もしっかり大きく捉えて描けました。後半は課題の工作でペンチの使い方を練習しました。力もあり、固い針金も曲げていました。Kくんは課題の工作をしました。見本を見ながら針金を曲げました。どちらの方向に曲げるのか、よく考えてやっていました。絵はがいこつと、時計をモチーフにして描きました。仕掛けもうまくいきました。Yちゃんはかぼちゃを描きました。なかなか渋い色合いで大きく立派に描けました。後半は課題の工作をしました。Tくんは前回のわなげを仕上げました。色を塗るのはしんどいそうなので、折り紙を貼ることにしました。のりを水で溶くことを教えると、興味を示し、混ぜていました。色を塗るようにのりを筆で塗り、折り紙を貼りました。自由工作では作っては壊すことを繰り返し、鉄砲から電話、最終的に望遠鏡のようなものになりました。Sちゃんは課題の工作をしました。色を上手に作り、針金も初めてのペンチ体験でしたが上手に曲げていました。おばけの絵も上手に描けました。
28日(土)
Kくんはこうもりをモチーフにして課題の工作をしました。仕掛けもうまくできました。折り紙のかえるの話になり、折始めましたが、折り方を忘れてしまい、結局本をみて、折りました。小さなかえるをたくさん作りました。DくんとH1ちゃんは、それぞれ最初は課題をやりかけましたが、やっぱり絵を描きたいと言いました。Dくんは前回の続き。そろそろ色を塗ってみたら?と誘ってみましたが、「後で塗るから」と言っていました。H1ちゃんはハロウィンの絵を描きました。Dくんとお話しながら楽しそうに描いていました。お母さんが迎えにきてから促されて、途中で止まっていた工作の続きをしました。H2ちゃんはハロウィンの工作から連想して、びっくり箱を作りたいといい、それを聞いたH3ちゃんも一緒に作ることにしました。ふたりともホチキスでつなぐ位置を初めは失敗したので、動く方向をみながらもう一度やり直しました。難関は箱です。ちょうどいい箱がなかったので箱も作りました。H2ちゃんは差し込み式のもの、H3ちゃんはサランラップの箱を利用してつくりました。K1ちゃんは課題工作をしました。目打ちやペンチはこわいよ〜といいながら使っていました。後半大好きな布で、人形を作りました。Tくんは前回の続きで迷路を作りました。ダンボールでスタートと、ゴールの位置を決めてから、コースを貼っていきました。今日の課題の工作もしました。ペンチも上手に扱い、うまく仕掛けができました。K2ちゃんはさすがに手際がよく、ハロウィンのキャラクターも上手に描き、背景の絵まで作りこみ、細部までデザインされた作品に仕上がりました。Aちゃんは前回の続きの輪投げを作りました。おとなしく黙々と作っています。後半、課題の工作をしました。ペンチは一緒に使い方を練習しました。仕掛けもうまくまわり、仕上げることができました。振り替え出席のMちゃんも課題の工作をしました。ペンチもうまく使えていました。絵は色鉛筆で、丁寧に描いていました。仕掛けもうまくいきました。
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